第32章 第31セット
母「はいこれ、、、って見たのね。」
「いや、あの、、、すんません。」
母「いいのよ。むしろ見て欲しかったの。
あの子、人に弱いとこ見せたがらないでしょう?
いつも自分以外の誰かを優先して、、、
だからちゃんとあの子のことを知って欲しかった。」
あの子を支えてあげてと続けられた言葉は俺が受け取るべきなのかわからなかった。
母「ねぇ、はじめくん。優のこと、好き?」
「、、、俺には、今更そんなことを言う資格なんて、、、」
ずっと、穏やかな笑みを浮かべていたおばさんは、スッと俺を見ると
母「私は、資格うんぬんのことを言ってるんじゃないの。優が好きか嫌いかを聞いてるの。」
「お、俺は、、、まだ、、、好き、っす」
母「ふふっ、そう。なら良かったわ。」
いつもの穏やかな笑みに変わったおばさんは優そっくりであいつを見てるみたいで嬉しくなった。