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分からなくても伝われば

第10章 お部屋にて


 突然、目の前が真っ暗になった。

「え」

 おでこが痛い。……倒れた?
 ってか、なんか息できないし、もしかして出てきちゃった?

「くる……し……」

 やばい、これはかなりかなりの確率でやばい。なんだ、これ。しかも、いつもよりキツイやつ……かも?
 結構呑気にしてられない。おいおい、ここでくるかよおぉ~!

「ちょ、まぢで、けっこー……やば、い」

 はあはあと息を切らしながら私はひとり呟いた。ここで助けに来てくれた人とかマジでもう、白馬の王子様じゃね?
 くだらないことを考えている暇なんてなかった。いつの間にか、私は気を失っていたようです。
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