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分からなくても伝われば

第10章 お部屋にて


「うわーもーむり」

 私はベッドの布団に顔をうずめて一人悶えておりました……ってんなわけあるかあ!
 疲れたんだよ、私は! なんで私が悶えないといけないんだよ、悶え死にしなくちゃいけないんだよ。
そんな義務が存在するわけないだろおぉ! 存在しているのなら私はとっくにこの国から逃げてるな!

「ばっかじゃねーの!」

 そう叫ぶところで、私はもうおかしかった。独り言とかさみっし……。
 あーもうマジでばかじゃねーの。……私がな。

「くっそ……」

 どうやったら嫌われるんだっけ?あの人たち、私に好意を持ってんの? 何故?
 私を好きになる要素なんてないし、少なくとも好かれはしない。嫌われるんなら慣れてるけど、好かれるのは慣れてない。
 だから、どちらかというと嫌われてる方が楽な気もするんだけど。
 うーん、何故あの人たちはああしてまで……演技、か?
 自分たちの印象を良くするための演技なのか?
 それだったらブチ切れだぞ許さねーぞ。
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