第1章 柊ノ坂学園 入学
んー、にしてもこの学園は広いわ…
迷子になりそう…
なんて考えながら長い長い入口を歩いていると不意に声を掛けられた。
「れーな?玲奈よねっ!?」
えっ、何?誰?えっ、えっ?
と思いながら振り向くとそこには私の親友、
高田美登里が「きゃー、玲奈だ!」
と嬉しそうに微笑みながら立っていた。
「えっ、嘘。美登里!」
高田美登里。
高田グループ次期総裁の娘。
昔から親どうしも仲良く、私の数少ない親友だ。
「一緒の所なんて思わなかったー!
なんで教えてくれないのー、もー!」
私は眠たかった目がすごく覚め、瞬きをたくさんしながら。
「ごめんごめん」っと笑いながら返した。