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相合い傘 ▷ あめいろ。

第1章 @ 及川徹





「うわ〜…止まないね、雨。」

『…早く帰りたい。』

「お前…及川さんともっと一緒にいたいとかないの!?」

『頭が痛い。』



傘を持っていないと言う徹を、小さめの折り畳み傘に入れて、2人並んで歩く。



傘を持つその手も、見慣れたものの筈なのに、なんだかいつもと違う気がする。



そんなことを考えていると、徹はスポーツバッグをガサゴソと探り始めた。



『…何か学校に忘れた?』

「いや、そうじゃなくて…あそこで少し雨宿りしよう。」



言われるがままに屋根のあるところで傘を閉じた。



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