• テキストサイズ

相合い傘 ▷ あめいろ。

第3章 @ 影山飛雄





部活が終わると、夜遅くになる。


今日は片付けの当番だったこともあって、あたり一面真っ暗だ。



しかも今日はバケツをひっくり返したような雨が降っていて、絢の気持ちは沈んでいた。




一応傘を持ってきておいてよかった。



傘をさして帰ろうとして体育館の前を通ると、見覚えのない背の高い男子を見かけた。



空を見上げているその横顔が、なんだか綺麗に見えた。




もしかして、傘を持っていないのかも?



『…傘、ないんですか?』



その男子は驚いた様子で答えた。



「あっ、はい、忘れてて…。」



『送っていきましょうか?』



柴田絢、人生初の相合い傘である。



/ 41ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp