第17章 episode Ⅳ 新田 光
「…くん、新田くんってば!」
物思いにふけって昔のことを考えていると、目の前には眉を寄せた隣のクラスの女子。
「…あ、ごめん、どしたの宮原さん」
急いでいつもの笑顔取り繕うと、彼女は目を細める。なんで彼女にはこの女子が喜ぶ技が効かないんだろう。
「チカちゃんが呼んでる」
「え?あ、チカ?ってなんで宮原さんが」
「あの教師、私のことを
パシリだと思ってやがるんですよ」
「そうなの?いいなー
俺も宮原さんを従えたーい。
ご主人様、とか言って俺だけのメイドに
「いっぺん〆んぞ新田」
最近の女子は俺より強い。