第13章 狂った果実～アランorルイ編～

ルイは

肩に置かれたアランの手を取って…




『これからは

疼いたら俺のところに来て…

レオの手を煩わせるまでもない。

俺が…満足させてあげるから』




そう言いながら

アランを見つめ

手の甲に口づけた。




反射的に手を引っ込めるアラン。




「は！？

レオが俺を抱くのが嫌だから

おまえが俺を抱くってコト！？」




『そうだけど………なに？』




（はあああああああああ！？

マジかこいつ！）




『じゃあ…“そういうこと”だから』




「おい、ルイ！」




アランの声に振り返りもせず

何事もなかったかのように

去っていくルイの後ろ姿を

アランは呆然と見送った。




（何言ってんだルイのやつ！

まるで嫉妬してるみたい……




え？




……あいつ、まさか、レオと…

いや、でも…レオは俺を好きって…

いやでも…まさか…




ってか

レオが俺を抱くのが嫌だから

おまえが俺を抱くって…




どういう解決策だよ！

わけ分かんねえ！

やっぱミステリアス公爵だわ…）




自室の前で、

溢れんばかりの色香を漂わせたまま

またもや一人パニックに陥る

若き騎士団長アラン＝クロフォードであった。




※そして10章206ページへと続くｗｗｗ