第8章 好きというのは
次の日の部室。
今由布院先輩と二人きりだった。
「鬼怒川先輩は…?」
「先生に頼まれ事。それよりさー望月……」
またどこからの情報なのか、豆知識を言い出す由布院先輩。
「物知りですねー由布院先輩は」
そう笑うと由布院先輩が真剣な顔で顔を近づけ…
――ちゅっ
口に触れるか触れないかのキスをされた。
「え……えっ?」
「あ…………悪い忘れてくれ」
なんで、こんな事…?何故?忘れるなんて簡単に出来ない…
「えん、ちゃん…」
「熱史?…まさか今の、」
「煙ちゃんもだったんだね。負けないよ」
負けない?まさか……
――ちゅっ
鬼怒川先輩にもキスされた。頭が回らない。
私の事…どう思ってるの?