• テキストサイズ

プロポーズされてみませんか? 【短編集】

第16章 幼馴染み【菅原孝支】


菅原side
「孝支!」
「おっ!春乃!久しぶりだな!」
俺に駆け寄ってきたのは幼馴染みである咲坂春乃。赤ちゃんの頃からずっと一緒に育ってきた。
「久しぶり!それにしても変わってないねー」
「それは喜んでいいのか?悪いのか?」
「喜んでいいんじゃない?」
「じゃあ喜ぶ。ありがとう。春乃は……変わってないな」
「え!?何その間!?」
「別にー」
こうやってふざけた会話をするのは何年ぶりだろうか。高校を卒業してからはお互いに忙しくて会う機会がなかった。だからこうしてまた春乃に会って、こうして話すのはとっても嬉しい。
「楽しみだねー。同窓会」
「そうだなー。あいつら変わってるかな?」
「どうだろう。影山くんとかは変わってなさそう」
今日は烏野高校男子バレー部の同窓会だ。マネージャーだった春乃も当然参加する。
待ち合わせ場所である烏野高校の校門前に行くとそこにはすでにあの変人コンビである日向と影山、そして2年のうるさいやつら西谷と田中、そしてその2人をなだめる縁下がいた。
「おー!お前ら早いな!」
「あ!菅原さん!それに春乃さん!」
「スガさん!お久しぶりです!」
日向と田中が俺に飛びついてきた。
「うわ!?ちょ…お前ら、久しぶりで嬉しいのはわかるけど飛びついてくるのはやめろ」
俺がそう言うと、日向と田中はシュンと首を垂れた。こう言うところは可愛いんだよな。
「春乃さん!お久しぶりです!相変わらずお美しい!」
西谷の大声にビックリして西谷の方を向くと、西谷が春乃にキラキラとした視線を送っていた。
「ありがと、夕」
「はうあ!!」
春乃の笑顔に、西谷が胸を押さえてバタンと倒れてしまった。
「夕!?え!?だ、大丈夫!?」
「は、はい。大丈夫っす」
あーあ。西谷、かわいそうに。あんな笑顔向けられたら誰だってあんな反応をするだろう。
春乃は清水と並んで男バレの華だった。そりゃあもう、モテたろうに。
「おーい!!スガー!!」
名前を呼ばれ見てみれば、大地と旭、月島に山口が歩いて来ていた。
「だい…」
「きゃー!あっさひー!!」
俺が大地の名前を呼ぶ前に、春乃が旭の名前を呼びながら走って旭の元へと向かった。
/ 71ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp