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プロポーズされてみませんか? 【短編集】

第15章 愛しています 【原澤克徳】


真ちゃんに昨日の事を話す。真ちゃん、無愛想な見た目だけど、困ってるとちゃんと相談に乗ってくれたりしてくれるから嬉しい。
「ってことがあって…」
「何をバカな事を考えている。そんなもの、互いに好きならばそれで良いではないか。そんな風に思う事もないのだよ」
「真ちゃん…。そうだよね!ありがと!真ちゃん大好き!」
「春乃はそうやって笑っているのがいい」
「…真ちゃん。本当にありがとう。私、会いに行ってくる」
「ああ」
真ちゃんに見送られて克徳さんの所へ急ぐ。

原澤side
あの時の春乃さんは明らかにおかしかった。何かを考えているようで。
何かしただろうか。そうだといけないから、きちんと彼女と話そう。
〜♪
ポケットに入れていた携帯が鳴った。
「はい、もしもし」
「克徳さん?あの、今日仕事終わった後会えないかな?」
「大丈夫です。終わったら迎えに行きます」
「ううん。私がそっちに行く!」
「え?あの、ちょっと!?春乃さん!?……き、切れた」
とりあえず、早く仕事を終わらせよう。

仕事を終わらせ学校を出ると、門の前に彼女が立っていた。
「春乃さん。お待たせしました」
「あ、克徳さん。お疲れ様」
「それで話しって?」
「あの、この前のデートの時、へんな態度とっちゃったでしょ?それを謝りに来たんだ」
彼女は申し訳なさそうに眉を下げながら話し始めた。
「そんな、別に謝らなくても。私は気にしてませんし」
「私ね、ショーウィンドウに映った自分の姿をみて、克徳さんに釣り合ってないんじゃないかって考えてたんだ」
「え?」
「でもね、教えてもらったんだ!お互いに好きならそんなの関係ないって。好きならそれで良いんだって。だから私、堂々と克徳の横に居座ってやるからね!覚悟しておいて!」
そんな事を考えて…。
「すみません。悩んでいたのに気づけなくて。…実は私も、あなたと付き合う前にそんな風に悩んだことがありました。そうですよね。春乃さんの言う通りです。好きならそれで良い。覚悟します。いえむしろこちらからお願いします」
彼女を自分の腕の中に収め、彼女の肩に顔をうずめる。
「ずっと、私のそばにいてくださいね、春乃さん」
「それって、プロポーズと思っていい?」
「ええ。かまいません」
「嬉しい。愛してる。克徳」
「私も愛しています」
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