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プロポーズされてみませんか? 【短編集】

第15章 愛しています 【原澤克徳】


原澤side
「原澤監督!!」
「春乃さん?どうしたんですか?」
「好きです!!」
そう顔を真っ赤にしながら私に告白をしてきた君はとても可愛らしくて、思わず抱きしめた。
「はい。私も好きです」

私は桐皇学園バスケットボール部の監督。春乃さんは秀徳高校のマネージャー。本来であれば関わる事は無かった。けれど、練習試合の打ち合わせを行いに秀徳高校へ行った際、たまたま彼女を見かけた。一生懸命にドリンクを作っている姿が何だが愛らしく見え、気が付けば目を離せなかった。じっと見ていたからだろう、彼女がふと私を見て、私たちの視線が絡み合う。
「あ!桐皇学園の監督さんですか?」
「え?あ、はい。原澤と言います」
「わざわざ来てくださってありがとうございます。監督の所までご案内しますね」
彼女はドリンクの入ったカゴを持ち、私にこちらへどうぞと言い、歩き出した。
「あの、カゴ重くないですか?」
「え?あ、重いですよ?けど、選手のためだから平気です」
そう言って笑う彼女を見て、少し、心臓が波打った気がした。
多分、この時から彼女の事を好きになっていたんだろう。度々、練習試合のお願いなどで秀徳高校を訪れ、彼女ともその度に話をした。その度に彼女に夢中になった。けれど、彼女は高校生で私は監督。恋愛をしてはいけない訳ではない。けれど、他人から見て、決して喜ばれるものではないだろう。そう思っていた。けれど、顔を真っ赤にしながら想いを伝えてくれた彼女を見て、そんな事どうでも良くなった。
こうして春乃さんとの交際が始まった。
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