第22章 さみしい
残るはあの白いマネキンがいる部屋だけになった。
中にはいるといつ自分を見てくるか不安になりながらも、調べることにした。
よく見ると少し動かしただけで机の上に落とすことが可能らしい。
イヴは真ん中にあった白いマネキンへと手をかけた
メ「えっ? これ落とすの?
割れちゃうかもよ
しかもなんか 重たいし・・・」
「大丈夫だから、メアリーは離れていて」
メ「そ そう・・・
そこまで言うなら
止めないけど・・・」
イヴは床にそれを落とすと、割れることはなく、反対にあの廊下から出ていた赤い物体が穴からうじゃうじゃと出てきていた。
メ「あーあ 見てよイヴ
床にヒビ 入っちゃったわよ
しかも なんか
ヘンなガス みたいなの
出てるし・・・」
「これでいいはず・・・」
後はなにが残っているのだろうか。
そう思いながら部屋を出るとあの白いマネキンが先ほどと比べて増えているのに気が付き、息を飲んだ。
ぎゅうと自分の服をつかんでいるのがわかった。
ふと視線が『釣り人』へいくと、今さっきまでいなかった人が魚釣りを始めていたのだ。
でも、それよりはやくイヴにとって・・・
「征君に会いたいよ・・・」
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