第37章 体育館
彼女はこのことを報告したくて赤司の元へと尋ねた。
なんとか体育館へとたどり着いたのだが、肝心の赤司が見当たらなかった。
キョロキョロと私服の少女。
それも可愛い子がいるとなると部員の間でもこそこそ話が始まっているのに気が付いたのは一人のマネージャー。
困ったような表情を浮かべる彼女に、近寄って声をかけていた
?「誰か探しているの?」
「え、あ・・・
・・・征君を・・・」
?「征君?」
赤「イヴ・・・?」
「征君!」
後ろから声をかけられたかと思うと、そこにいたのは赤司であった。
彼を見つけると嬉しそうにしながらイヴは彼へと抱きついた。
赤司はふらつくことなく彼女を抱きとめていたのだ。
その光景を全員が疑ったような目でこちらを見ていたのだ。
あの赤司が優しそうな笑みを浮かべている。
そう思った部員は同時に寒気が走っていた