第6章 キミのためなら・・・。[黒バス・紫原]
むっ君のために上手くなりたいのに・・・。
沈んだ気持ちを切り替え、
作り始めようとした時だった。
傍に置いていた携帯がなった。
聞こえる着信音は大好きな
むっ君からだと知らせる曲。
私の一番のお気に入りの曲。
私は急いで電話にでた。
『あっさくらちん。
あのねぇ。どんなケーキがいい~?』
「え?」
急な質問に戸惑ってしまった。
『だって明日は記念日でしょ~。
だからさくらちんの好きなケーキを
作ろうとおもって~。』
「・・・。」
『ん~?
さくらちん聞いてる~?』
黙ってしまった私を心配する
優しい声。
大好きな声。
「ふふっ。」
『どーしたのぉ?』
「あのね、
私も同じことを考えてたの。
むっ君みたいにうまく作れないけど
何が食べたい?」