第37章 訓練の時間
~カルマside~
体育の教師が変わり、なんか苦手なタイプのヤツだったから
俺は授業をサボっていた。
ちょうど屋根の上で寝ようとしている時、
ドサッという音がした。
なんとなく音がした方を見てみると、人が木にもたれかかっていた。
急いで屋根から降りて、その人の元へ向かった。
そこにいたのは、光ちゃんだった。
俺はさらに焦って光ちゃんに近づくと、
どうやら寝ているだけのようだった。
...焦って損した。
少しの間の緊張が解けて、俺は地面に座り込む。
こうやってじっくり光ちゃんの顔を見ると、やっぱり整っていて
思わず見惚れた。
寝顔はいつもの大人びた印象はなく、幼く感じた。
カルマ「こんなに無防備だと、喰われちゃうってことわからないのかな...
俺みたいなヤツに。」
顔をゆっくりと光ちゃんの方に近づけていく。
俺と光ちゃんとの距離は、あと数センチ...
光「..ん、......」
光ちゃんの寝息に、思わず肩を揺らす。
起きたわけじゃない...よね。
よく考えれば、寝てる間にキスとか変態っぽいし。
やっぱ相手が起きてる時じゃないと。
ふと、前髪の隙間から傷のようなものがみえた気がした。
このときはそんな事どうでもよく、理性を抑えるのに必死だったから
光ちゃんにジャージを掛けて、そのまま立ち去った。
~カルマsideEND~