第2章 天使の前世
「....死んだよな?」
うん、確かに俺は死んだ。
なんで?
絞殺刑執行されたから。
....。
俺なんもしてねえよ!なんで殺されなきゃなんねえ!
自分の手で恋人殺すわけ
「ねえだろ....。」
俺、一条 椎名(いちじょう しいな)は冬のある日、寂れた一件の古本屋で彼女を待っていた。
彼女の愛姫(あき)はその古本屋でアルバイトをしてたから、終わるまで適当に本を見たり、店長のオッサンと少し話したり。
そんなことしてるうちに愛姫のバイトが終わる時間が来て、近くのコンビニ寄って好きな飲み物を買って、一緒に飲む。
まあ、いつも通りだ。
それから帰路につく。家に向かう途中で愛姫は、
今日はこんな客が来た、
本棚の入れ替えをした、
店長が奥さんに怒られてた、とその日あった事を話してくれる。
ただただ手を繋いで歩きながら話しているだけ。
ただのその時間が愛おしく感じた。
その日は雪が降っていた。