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[R18]ハイキュー!!(裏短編集)

第8章 風邪【佐久早 聖臣】



**

あれから3年経ち、
私は大阪に就職し、
彼も本格的に大阪で活動し始めた。

休日が合わなくて
月に一度しか会うことが出来ない。

だから、今日という日を楽しみにしてたのに。

(聖臣も楽しみにしてた……よね?)

風邪を引いてるからか
変な思考に陥ってばかりだ…


**

ピロン…

LINEの通知音で
目が覚める。

(聖臣!?)

と思ったが、
後輩の男の子からだ。

《〇〇さん!今日暇っすか?
晩飯行きません?》

彼ともう1人後輩の女の子と
3人でよくランチを食べたり
夜飲みに行ったりする。

2人には聖臣とは言っていないが
彼氏がいることは伝えている。

最近会えてないとか、
デートでも手を繋がないとか
愚痴ばっかりであまりいい印象は
持たれてないかもしれないけど。


《ごめん、風邪ひいた。
私は行けない。》


私はそう返して
再び眠りについた。


**


ピンポーン


インターホンの音で目が覚めた。


『ん?誰だろ……』


ボーッとしているからか
カメラも確認せず
扉を開いた。

ガチャ

「〇〇さん!
大丈夫ですか!?」

そこには後輩の男の子がいた。

『えっ!?
何してるの!?』

そもそもなんでウチを知ってるのよ。

「ごめんなさい。
谷地ちゃんに住所聞いて…」

驚いたが、
とにかく玄関先で騒がれるのも
面倒なので家にあげた。

「うわ…部屋綺麗っすね。」

キョロキョロと部屋を見回す彼。

『何か用事があった?
風邪ひいたって連絡したと思うけど。』

リビングに座る彼に
コーヒーを持っていくと

「お、おれ…
風邪ひいたって聞いて…心配で、
とりあえず薬とかゼリー買ってきました!」

と、レジ袋に入った
お見舞いセットを渡してくれた。

少し警戒していた私は

『あ、ありがと…//
でも、移しちゃ悪いからもう帰って?』

と、彼に帰ってもらおうとする。

だって、もし聖臣に見られでもしたら…

すると…そんな私に
なにか決心したような顔で

「谷地ちゃんとも話してたんですけど、
〇〇さん、
彼氏さんと別れた方がいいですよ!

風邪ひいた彼女の見舞いも来ないなんて
おかしいでしょ!」

と、グサッ!
とくる一言を放たれてしまった。



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