第8章 死んじゃったら悲しむ人がいる
赤羽くんが話し終えると、ちょうどいいくらいのところまできた。
「あ…赤羽くん、ここまででいいよ」
「そう?」
「うん」
私は赤羽くんの方へ体を向け赤羽くんの顔を見る。
「あ、あのね…赤羽くん」
「なに?ののちゃん」
私はふぅと呼吸を落ち着かせて赤羽くんの瞳をまっすぐ見る。
「私は、赤羽くんが死んだらとっても悲しい。赤羽くんのいない世界で生きたいとは思わない。
だからそう思っている人のためにも、もう絶対に危ないことはしないでね」
少し照れくさかったがそれだけは言いたかった。
「…うん、分かったよ。じゃあ俺も1ついい?」
「うん、なに?」
赤羽くんが改まったように私に聞いてきた。
「ねぇ、俺達って…その、///『付き合った』ってことで…いいの…?」
頭をかいて照れながら言う赤羽くんにドキッとした。
「え、えっと…/////い、いんだ、と思う…ます////」
「そ、そっか…////」
二人して顔を真っ赤にしている。
私はたまたま空を見上げた。
「わぁ…!」
すると、
夜空に星が散りばめてあってとても幻想的で綺麗だった。
「すっご…!」
赤羽くんも私の声を聞いて夜空を見上げたらしい。
「赤羽くん」
「ん?」
「私、そろそろ帰るね」
私は早くこの素晴らしい景色を絵に収めたかった。
「絵を描くんだね」
私は思っていたことを言い当てられ、驚いた。
「明日、見せてね」
「…うん!また明日ね!!」
私はそう言って足早に帰った。
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そして私はあの夜空の絵を描き、色も塗った。
ちなみに水彩画だ。
早く描かないとその景色が消えてしまうので家に帰った瞬間、速攻で描いた。
私はとにかく夢中で描いた。
…宿題の存在も忘れてw