第2章 新しい家族。
「おい、ペボ。」
「アイアイ!キャプテン!」
こんな態度をとっていいのは、
きっとペボさんだけだろう。
仲良さげなところを見て少しだけ
変な気持ちになる。
「全員、食堂に集めろ。」
「え?あー、うん!」
走っていくペボさんの背中を私は見送った。
視線を前に戻したとき、
目の前にローの顔があった。
「ぬぁ!!」
私はここ2日、何回こんな奇声をあげただろうか…。
女を捨てたって言われてもしかたねぇよこれは。
「おまえ、フード、脱げ。
ていうか、その服を脱げ。」
「は、はぁ!?なに言ってるんですか!」
ローってこんなひとなの!?
子供の頃もそりゃあちょっとはませてたけど!
「クックッ…言い方が悪かった。
これに着替えろ。」
そういって、畳まれた服を手に持たせる。
「これに、ですか?」
「あぁ。」
この船に乗る代わりにこれを着ろっての?
はぁ。