第4章 秘密はいつかばれる。
「…もういい。
だがな、お前は、勘違いをしてる。」
ローはほどくのをやめ、
船から降りたリアを見ていた。
「勘違い?」
その言葉で、少しずつ目に光を取り戻す。
「いつこの女に愛されて幸せになれるっつったんだ。」
「失礼な言い方…」
ミューゼという女が苦笑いしながら言った。
「勝手に俺の幸せをお前が決めんじゃねぇ!」
ローは思いっきり叫んだ。
「ロー、あなたは分かってない。
愛されることがどんなに幸せなことか。
本当の自分で、素で、愛されることがどんなに幸せなことか。」
だが、リアの心には全然響いてない。
「約束を守れないことがどんなに苦しいか…」
「なぜそうなる。」
「さぁ、…でも、もう、関係ない。」