第4章 秘密はいつかばれる。
ローside~
「ねぇ、ロー?」
「……」
「ねぇ、ローってば」
「あ?なんだ。」
あいつの見送る笑顔、
そして名前で呼んだことに、
なぜか違和感を覚えた。
それと、少しだけ、胸が高鳴った。
懐かしく思った。
なんでだ。
いや、もう、気づき始めてるのかもしれない。
「もう。今日は帰るまで一緒にいてくれるでしょ?」
ミューゼ、と言ったか、
一回ヤったくらいでベタベタ触ってくる。
名前もさっきまで知らず、というか忘れていた。
それにそういえばヤったな…ぐらいの存在だ。
「さぁな。」
「つれないんだから。」
「話があるって言ってたんじゃねぇのか。」
女には目も合わせず酒を飲む。