第3章 見守るのは斜め後ろから。。
「あ、昨日の…」
「えっと、この船、ローのよね?」
私は動揺を隠せず、頷くことしかできなかった。
何しに来たんだろう。
もしかして、また抱かれに来た?
好きにならないって言ってたけど、
好きになっちゃった?
嫌な予感しかしないよ…
「ローの乗組員だったのね」
「はい。あの…どうしたんですか?」
「え?あぁ、そうね、
迎えにきた、って感じかしら。
会いたくなったのよ。」
「…そう、ですか。
呼んできましょうか?」
私は無理に笑った。
「待って、ローが出てくるまであなたと話したいわ。」
まっすぐ私を見て、
堂々としていた。
あぁ、私はこんなにも動揺しているのに、
こんな人に勝てるわけがない…
勝てるわけがない?
なにが?
なにを思ってるの?私。
「なにを、話しますか?」
また、笑顔を作った。