第1章 交差する恋心
「今日も一日平和でしたね父さん」「そうじゃの、鬼太郎」今は鬼太郎の家に、ねずみ男、猫娘、ヒロインが来て他愛もない話をしています。「・・・おい鬼太郎・・・お前ふざけるな」その空気を壊したのは、ねずみ男でした。なんとねずみ男は猫娘を想い口に出したのです。その原因になったのは昨日の夜のことでした。
猫「離して。ねずみ男」
鼠「いやだ、何で泣いてるんだよ」
猫「何でも良いでしょ」
鼠「よくねぇよ。話せって」
猫「・泣・見ちゃったの。鬼太郎とヒロインがお話しながら花火してたの」
鼠「なんだ。そんなことか・・・。」
猫「何よ。そんなことって。鬼太郎、幸せそうな顔してたの。だから、だか・ら・・・泣」
鼠「すまん、すまんって。でもよくある事じゃないのか?友達って。俺そういうやついないからさ」
猫「ねずみ男・・・」
鼠「今日はもう帰って寝ろ。明日鬼太郎に聞いてみれば良いだろ。な?」
猫「そうね。ありがとう。」
鼠「おぉ。照」
こういうことだったのです。
鬼「どうしたんだよ。ねずみ男、いきなり」
鼠「どうしたじゃねえよ。昨日ヒロインと何してた?」
鬼「昨・昨日・・・」
鼠「昨日が何だよ」
鬼「僕、ヒロインちゃんに告白したんだ。そしたらヒロインもだって・・・照。それで砂かけ婆の所に行って花火を・・・」
猫「ニャ・泣・」
猫娘は出て行ってしまった。
鼠「お前!!猫娘はお前のことが好きだったんだ。なのに、なのに・・・」
ヒロイン「ごめんなさい。私、猫娘さんと話してくるわ。」
鬼「おい、ヒロインちゃん・・・」
ヒロイン「私は平気です。鬼太郎さんは、きちんとねずみ男さんと話してください。」
鬼「わかりました。」
ヒロインは猫娘を追いかけて出て行った。
猫「何しに来たの?笑いに来たんでしょ。たくさん笑いなさいよ。」
ヒロイン「いいえ。私、猫娘さんにどうしても言いたい事があって。・・・私、猫娘さんが鬼太郎さんのこと好きなの知っていたんです。だから、私から告白するのを避けてきたんです。でも昨日、鬼太郎さんのほうから想いを伝えてくれたので正直に私の想いも伝えました。それでも私がいけないですか?」