第6章 強さ
「そんな自信、何処から出てくるのよ?征ちゃん?まっ、私も参加するわ。」
黒子達の顔を見れば、今頃何言ってるんだ?という表情をみせる。それを見た柚姫は、クスと僅かに笑う。もう、既に皆は覚悟は出来ているみたいだ。
だが、柚姫はさつきには戦闘を参加はさせるつもりはない。どちらかというと、救護の方に回ってもらうつもりだ。
「それで、具体的に何をやればいいんだよ?」
青峰は、辺りを見回しながら柚姫に質問をする。柚姫は、ちょっと待ってね…と皆に声を掛けた瞬間、人数分の刀を持ってくる光瑠と賢次の姿が見えてきた。
刀は、かなり立派な物ばかりだ。
「お前らの武器だ。これを使って素振りでもしてみろ。」
光瑠は、そう言って1人1人に刀を渡す。そう、皆がその刀を持ったら…。
「結構、重みがあるんスね。」
黄瀬は、そんな風に言いながら鞘から刀を抜き出す。そう、本来の刀は鉄で出来ている為、かなり重たいが今は、まだ軽い方だ。黄瀬が抜いた刀は、太陽の光に当たりキランッ…と輝く。
「それでも、まだ軽い方だ。前まで、これより倍に重かったぞ?最近になって、改良されてよくなった方だ。」
「ふ~ん、これを素振りね~。」
「敦、むやみに急に素振りを始めるな。危ないだろ?」
紫原は、刀には無関心で素振りを始めるが、まだ皆と距離を取ってない為、氷室に注意をさせる。紫原は、ごめ~ん、と一度謝ってから距離を取るのだった。
「後は、この2人に聞け。俺は、書類室にいる。何か聞きたい事があるなら、来るといいぞ。」
光瑠は、黒子達に伝えて賢次と共に、書類室へと向かうのだった。