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異世界の住民【黒子のバスケ】

第12章 約束


黒子達は、やがて強い光が落ち着いたところでゆっくりと目を開ける。其処には、黒子達にとってのストバスにいたのだ。

「火神に、黒子。何ボーっとしてんだ?始めねぇのかよ?」

「…え?」

火神と黒子の目の前には、誠凛メンバーがいた。日向が2人に声を掛ける。それだけではない。海常、桐皇、秀徳、陽泉、洛山のメンバーもいた。

皆は、思わず茫然となってしまった。まるで長い夢でも見てきたかのようだった。勿論の事、他のメンバーも黒子や火神みたいに茫然となっていた。

「夢…だったのか?」

「何ボケた事を言うとる?ずっと、ここにおったでー?」

青峰がポツリと呟くように言うと、今吉が答える。しかし、可笑しな事だ。ずっと、此処にいた…つまり時間が止まっていたか、戻った…のどちらかだ。

「緑間も高尾も、お揃いのブレスレットを身に付けていて、どうしたんだよ?」

宮地が、高尾と緑間の腕を見てそんな事を言う。他のメンバーもそうだ。これが何よりも証拠になってしまった。

今までの出来事は夢ではなく、全て現実だという事を…。黒子達が異世界に飛んでしまった、話も本当だ。

「征ちゃん…。もう、彼女達とは……。」

「…あぁ。会えない……。全ては、現実に起きてたんだ…。」

実渕と赤司はお互いの顔を見てそんな事をいう。同じ洛山である葉山などのメンバーは、首を傾げていた。

微妙な空気となってしまったが、暫くしてストバスでバスケを終わらせ、黒子、火神、笠松、黄瀬、緑間、高尾、青峰、さつき、氷室、紫原、赤司、実渕が近くの公園で集まる。

やはり、皆は浮けない顔をしている。それに、ブレスレットが目立つ。皆、同じ物を付けている。
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