• テキストサイズ

異世界の住民【黒子のバスケ】

第12章 約束


突然変異から聞こえてきた声。それもどこか聞いたことのある者だった。勿論、皆は驚きの顔を見せる。やがて、光瑠は睨み付ける。

「まさか…叔父上なのか!?ついに落ちぶれたのか、叔父上ーッ!」

光瑠は、左手に持っている刀をギュッと強く握り締める。突然変異…つまり杲良はコクリと頷く。

「ソウダ。コノ国ハ、僕ノ物ダーッ!今ノ僕ハ、誰ニモ止メラレナイ!諦メロ!」

だが、その言葉を打ち破るかのように、賢次が言った。

「大丈夫です。最後まで諦めなければきっと勝利は見えてきます。」

真剣な瞳で、そう言ったのだ。杲良は、怒りを露わにして洸汰に向かって言った。

「オ前ハ、殺サナイノカ?光瑠や柚姫を…。」

すると、洸汰の刀がキランッ!と輝き刀に炎が纏う。

「俺は……命が続く限り、大切な人を守り抜く!それは、俺が決めたんだ!!」

洸汰の叫びが、地下室に響きわたる。杲良はつまらなそうな表情を浮かべていた。その時だった。

ピカーンッ!と黒子達の足下の呪文陣が光だす。完成したのだ。

「Do il mio potere a tu. Apra una porta vietata!」

そして、眩しい程の輝き出し、黒子達の視界をどんどん奪う。さつきは、必死に手を伸ばし柚姫を掴もうとする。

しかし、それを遮ってしまう光。その僅かな隙間から柚姫の表情が見えた。それは、とても綺麗な笑顔を見せていた。そして…。

「心配そうな顔をしないで……。きっとまた、何処かで会えるよ。だから笑って?泣かないで?さようなら…なんて言わないよ。だから─────。」
/ 126ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp