誰よりも君で。heiji×kazuha恋物語【名探偵コナン】
第20章 新たな命 ー希望ー
再び一通りの検査をして今度は銀司郎も一緒に医師を目の前に椅子に腰掛ける。カルテに何かをしるしながら医師が口を開いた。
「おめでとうございます。妊娠2ヶ月です」
医師は笑顔で言った。
「えっ?!本当ですか?」
驚きを隠せない表情で銀司郎は医師に聞いた。
「はい。まだはっきりとは見えませんがお腹のエコー写真のここの影は間違いなく赤ちゃんです。しかも、2つ影があるので2卵性の双子ですよ」
医師はエコー写真を指差しながら言った。それに驚きすぎて和葉は声が出ない。
(ホンマに赤ちゃんデきたん?!)
「次は旦那さんも一緒にいらしてくださいね」
その言葉を聞いて和葉と銀司郎は診察室を出た。
「……平次くんとの子だな?」
「うん……」
和葉は静かに頷いた。そして二人の間に沈黙が走る。
「…ごめん。お父さん。平次と結婚もしてないのに。あたし、おろすな」
和葉はお腹をさすり悲しげな表情で言った。
「なに言っとんの!人を殺すことは最低やで!平次くんと結婚してなくても子供ができたのは確かなことなんやから。父さんは嬉しいで?」
銀司郎は笑顔を向けた。
「え!ほんまっ?!」
「うん。でも、問題が沢山あるな。まぁ、まずは平次くんにこのことを報告することや。自分で話せるか?」
「うん!明日、平次んとこ行って話してくる」
和葉は強い決意を心に固めた。