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Dye D? <番外編 丸山>

第4章 友達


ある日の昼下がりだった。

僕は棺の中で眠っていると、
人が屋敷に入ってくる音で目が覚めた。

僕は、ついに正体がバレてしまったかと恐怖した。

また、この地を去らなければならないのか...

勇気をふりしぼり、僕は棺から出ると

彼の声が聞こえるのだった。

錦戸「お兄ちゃーーん、どこ?」

亮ちゃんだけにしては、足音が多い...

僕は声の方に近づいて行った。

長い廊下を歩きながら、僕の胸は不安で一杯だった。

でも、亮ちゃんがまさか、僕を裏切るはずが...

角を曲がった時に、亮ちゃんの背中が見えた。

丸山「亮ちゃん、ここだよ」

僕が声をかけると、亮ちゃんはニッコリと笑って振り向いたが、亮ちゃんの周りに5人の子供がいた。


子供たちは、僕を不思議そうに見つめてきた。
なぜか、僕は緊張していた。

渋谷「コイツが亮の言ってた友達か?大人やん」


安田「なぁ、お母さんに言わんと来て良かったん?」


村上「かまへん、ちゃんと帰ったらバレへんって!」


大倉「じゃあ、早めに帰らなきゃね」

子供たちは、口々に話していた。

僕はその様子に唖然としてしまった。

錦戸「あんなぁ、お兄ちゃんに俺の仲間を紹介したろと思ってな!そしたら、泣き虫なおるからな!」

僕は笑ってしまった。

丸山「ありがとう...」

そう言うと、ある事に気がついた。

一人の子供だけが、少し離れて僕を見ていた。

静かに黙って...


村上「横、何しとるん?こっちにこんの?」

男の子の一人が、その子に呼びかけた。

すると、その子はゆっくりと近づいて来た。

そして、僕の前に立つと


横山「亮に変な事をしたら、俺が許さんからな」


そう言うと、僕に背中を向けた。

彼が、このちびっこ天使のリーダーなんだと
僕は確信した。

丸山「ねぇ、みんな...、お菓子でも食べる?」

僕が、そう告げると、みんなの顔色が変わった。

渋谷「な、なんのお菓子や?」

錦戸「やったぁ、お腹空いてたんや!」

大倉「本当にいいんですか?」

安田「やったぁ、やったぁ!」

村上「めちゃくちゃ、ラッキーやな!」


あれ、一人 足りない....

あの色白なリーダー君は、背中を向けていた。

渋谷「横、ほんまは食べたいやろ?」

するとリーダーの顔は真っ赤っで頷いた。
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