第6章 後悔
次の日、僕が眠りについていると、
大きな足音に目が覚めた。
この足音は亮ちゃんだと思った僕は、静かに棺から出て、彼のもとに急いだ。
彼は、すごく不安そうな顔で僕を探していた。
その様子で何かあったと一目で分かった。
丸山「亮ちゃん、どうしたの?」
僕が声をかけると、亮ちゃんは僕の姿を見つけ、
泣きながら走って来た。
錦戸「よ、、よこ、よこやまくんが...」
泣いて声にならない、亮ちゃん
丸山「亮ちゃん、落ち着いて」
僕は少しでも落ち着けようと、優しく背中を撫で続けた。
すると、亮ちゃんは泣きながら頷き、
錦戸「よこやまくんが、
ひ、ひ、人さらいに、つ、つ、連れて行かれた」
その言葉に耳を疑った
丸山「えっ?」
知らない間に、亮ちゃんの腕を掴んでる手に力が入る。
錦戸「お、お兄ちゃん、痛い、、」
泣きながら見つめる亮ちゃんを見て、我にかえった。
丸山「あっ、亮ちゃん、ごめんね」
優しく頭を撫でた。
亮ちゃんは必死で涙を拭こうとしてた。
丸山「亮ちゃん、
横山くんはどうしていなくなったの?」
亮ちゃんは昨日の事を思い出したのか、また泣きながら話した。
錦戸「昨日、帰ってたん、みんなで、でも村についたら、横山くんだけがおらんかってん」
僕は、自分を許せなかった。
あの時に何故 みんなだけで帰したんだろう
何故、あの話しを聞いていながら
たちいて行ってやらなかったんだろう?
僕は、思いっきり床に握り拳を打ち付けた。
錦戸「お、お兄ちゃん?」
この時に、
僕が隠していた吸血鬼の本能が目覚めた気がした。
自分の奥に眠る狂暴さが目覚め、血が騒いだ。
僕は、この血に頼っても、天使を助けたいと思った。
たとえ、後悔する事になっても、、