第12章 十字架
ゲストを追い掛けている三人は
不思議に思っていた。
丸山「なぁ、なんで俺らだけで捕まえるんやろ?」
始終不安そうな丸山が口を開いた。
錦戸「ええやん、捕まえて腹ごしらえしてもええって事やろ?」
ニヤニヤしながら、錦戸は言った。
安田「怒られるんは亮だけにしてや、
俺は嫌やからな。」
呆れながら、安田は錦戸に告げた。
錦戸「あんな痛い思いをさせられて、
何もせず捕まえるわけないやろ?
お返しに、怖い思いしてもらわんとな」
吐き捨てるように錦戸が言った。
丸山「これ以上、神に逆らったら何があるんやろ?」
震える自分の身体を抑えながら、丸山は二人に聞いた。
安田「俺らはいつも力を合わせて乗り越えて来たし、ここまで生き延びて来た、今回も生き延びられる」
二人に微笑みながら安田は告げた。
錦戸「お喋りはここまでや、
ターゲットまでもうすぐや、
最大の恐怖を味わわせてやらな...」
錦戸はそう言うと、
廊下にある蝋燭に
冷たい息を吹きかけ辺りを闇にし、
三人は姿を消した。