第2章 親愛。信愛。
そこにいたのは、
少し髪の伸びた、愛しい人だった。
「マユミ、帰って来てくれたの?」
「ヒロト、久しぶり。」
俺はきっととてつもなく幸せな顔をしてる。
なのに、なんでだ?
「マユミ、どうしたの」
マユミはそうじゃなさそうな顔をしている。
「あの、マユミさん、ですか?」
「え、はい。」
何故か話しかけられたのに驚いて
肩を動かした。
「やっと、会えた!
あんたねぇ!!私ずっと気に入らなかったのよ!」
「「え?」」
あかりさんは顔色を変えてまるで鬼のような形相で
マユミに怒鳴る