第1章 快感
「くそっ…なんだよ…美咲のやつ……」
空き教室から出て行った美咲の背中を見ながら呟く
「確かに…汚れたな……俺…」
*****
「一ノ瀬くん!今日も一緒に遊ぼうよ!」
「おぉーいいよー」
満足気に女は美咲のいる場所へ。
最近この女が虫みたいにひっついてくるよいになった
ま。別にいいか。
((つか、あの女の名前なんだっけ?
忘れた
『あぁー!若葉!それ私の!』
((へぇ…若葉ってんだ…
「へへぇーん!美咲の唐揚げ獲ったどー!」
『ちょっとー』
「美咲のお弁当本当おいしいよね〜」
『だからって盗みは感心しないなぁ〜』
((そーいや…美咲の手料理、最近食べてねぇな…
*****
「一ノ瀬くん…今日も気持ち良くしてね…♡」
「おう……」
俺と美咲の両親は昔からの友達みたいで家も隣同士
しかも、俺と美咲も幼馴染と言う関係
((幼馴染で家が隣…漫画みてぇな話……
だが、俺の両親はカメラマンみたいな仕事をしていて海外に行くことが多い
一人っ子の俺はいつも家で一人
((中学まで美咲が手料理を作って持ってきてくれったけな…
((美咲の手料理はものすげぇうまかったな…
だが、高校入ってから美咲はピタリとうちに来なくなった
あ、でもたまーに。美咲の母ちゃんに言われて嫌々手料理を持ってくる時があるな
可愛い笑顔で「奈津!」って言いながら俺の家に手料理を持ってくる美咲が愛しくて…美咲が欲しくて…
((あいつ…高校入ってから、また可愛いくなりやがって…
美咲に対しての気持ちに気付いたのはやけに早かった。小学生の頃だっかな。
その気持ちは日に日に強くなった
でも、美咲を傷付けたくないっていう気持ちもあって
美咲に告白もしないで。そんな自分が嫌で気を紛らすために始めた女遊び___
「一ノ瀬くん!」
「っ…!」
「顔怖いよ…?私とじゃ…いや…?」
((今抱いてる女が美咲だったら…どんなに良いことか…