第1章 似ている所、似てない所
人は私たちをよく似てるね、って言う。それは外見を指したり、性格(なかみ)を指したり、色々なところ引っくるめて言っているみたい。でも、私は私たちがそんなに似ているなんて思わない。
まず性別が違う。シロは男で私は女。だから髪だって私の方が長いし、身長は何でか分からないけどシロの方が低い(きっと生活した環境でそうなったんだ)。それに、霊圧だって違う。斬魄刀の能力もそうだけど、私の方がシロより何倍も大きい。だから離れ離れになってしまったの。それから性格だって違う。シロは仏頂面だけど、私はよく笑う。シロは暑いの苦手だけど、私は寒い方が苦手。私は甘い物大好きだけど、シロはあんまり好きじゃない。それに……。
ほらね。あげればあげるほど、沢山ある。シロと私の似ていないところ。でも、赤の他人に「似ているね」と言われると結構嬉しかったりする。
だってそれは、
「私たちが姉弟だって証だから」
「ん?……何か言ったか?」
「ううん。何でもないよ、シロ」