第15章 *桐皇vs秀徳
今日は、青峰くんと真ちゃんの練習試合。
あたしは、ふたりに来いと言われたから来た。
すると、青峰くんに会った。
「よ、来たんだな」
「う、うんっ」
「今日は俺だけな?」
「…え?」
「俺だけ見てろよ?」
あたしは…こんなこと言われたら…
好きに、なってしまう…。
だめ…好きになんか、ならないんだからっ…!
「あ、そうだ」
青峰くんは振り返ると、
「あいつのことばっか見てたら、罰ゲームだからな」
と、あたしの耳元で囁いた。
「…っ!///」
青峰くんの…意地悪…!
すると、今度は真ちゃんに会った。
「来てくれたのだな…」
「うんっ…がんばってねっ!」
「おまえは俺だけを見てればいいのだよ」
すると真ちゃんは続けた。
「そうだ。俺にキスしてほしいのだよ…///」
「えっ…!?///」
「早くするのだよ…試合が始まる」
「な、なんで…?」
「ラッキーアイテム。好きな子からの…キス」
「それ、アイテムじゃないし…」
あたしも真ちゃんも、顔が真っ赤だ。
ちゅ…。
「……っ///」
やば、恥ずかしい…///
「これで、がんばれるのだよ」
そう言うと、真ちゃんは行ってしまった。
そして試合が始まった。
結果はまたも桐皇の圧勝。
青峰くんは、ドヤ顔。
真ちゃんは、怒りがほとばしっていた。
「…まったく、青峰の野郎」
「でも、真ちゃん、カッコよかったよっ!」
すると真ちゃんは、あたしの頭をわしゃわしゃと撫でて行ってしまった。
「次会うとき…返事を聞かせてもらおう」
え…返事って、まさか…!
告白の…!?
なんて考えてると青峰くんが来た。
「なに顔赤くしてんだ?」
「べ、別にっ…///」
「それより、覚えてるだろうな?」
もしかして、罰ゲームってやつ…?
「え…それ、ほんとなの…?」
すると、青峰くんはにやっと笑った。
「もちろんだろ」
「俺と付き合え」