第6章 堕ちる心と昇る泡
「おー、やってるかー」
「あー!先生ぇ!遅い!」
いつもより少し遅れて、先生が部室に入ってきた。
「なんだか騒がしかったみたいだけど、どうした?」
「それがね、アキラっちょに~」
(まずい!)
俺は慌ててタツキ先輩の口をふさぎ、こちらへと引きずる。
「なんだなんだ、物騒な。」
「なんでもない!何でもないからね、せんせ!」
もごもごと暴れるタツキ先輩をなだめようとしたときだった。
「そーですよアキラ先輩、彼女出来た事ぐらいいいじゃないですかあ」
お相手も最高だし、隠すことどころか、胸張って自慢できるでしょ~。と
朴は呑気に笑った。
(パ・ク!!!)
俺は恐る恐る先生を見る。
「…彼女?」
*