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大好きなんやで…

第4章 鑑賞中


「侑士ー。この人たちどうなるの?」
「言うたら見とる意味ないやん。」
「なんだか、可哀そうだね。お互い好き同士なのに離れ離れにならなくちゃいけないなんてね。」
「そうやな。」
「私は何があっても侑士とずっと一緒にいるよ!」
そんな笑顔で言われたらごっつ嬉しいやんか。
嬉しいのと同時に本能的ななんかでそうで怖いわ。
「おん。ありがとさん。」
わざと素っ気なく返してもた。
照れ隠しや思われるかなぁ?
「あれ?侑士は私と一緒にいたくないの?」
悲しそうにあいちゃんが言うた。
あいちゃんのそないシュンとした顔、初めてみた…。
俺、傷つけてもたんかなぁ。
「私、ほんとうに侑士のことが大好きなんだよ?
いっつも周りに天才とか言われても毎日、練習している侑士を見てほんとうにすごいなぁって憧れていたんだー。
だから、今こうやって隣にいれるのがすごい幸せなんだ。」
「あいちゃん…。」
衝動的にあいちゃんを抱きしめてまいそうや。
俺は、あいちゃんのこと大事にしたいんや…。
でも、今こんな悲しい顔したあいちゃんが目の前におったら…
「あいちゃん。」
「?」
"ギュッ"
「侑士?!」
「抱きしめてゴメンな。俺もあいちゃんのことむちゃくちゃ大好きやで。やのにそない悲しそうな顔させてもて俺、最低やな…。あいちゃんになんか言われる度にむっちゃ嬉しいんやで?でもな、照れ隠しで素っ気ない態度とってまうんや。俺のええ所見つけて好き言うてくれるのあいちゃんだけやで?」
「侑士…。」
「俺やって何があってもあいちゃんと離れへんし、離さへん。」
「…侑士、目つぶって。」
「ん?」
"チュッ"
目、開けたらあいちゃんの顔が近くにあった。
唇になんや、柔らかいもん当たったけど
え?俺、キスされたん??
「あいちゃん…。今、なにしたん?」
「なにってキスに決まってるじゃん。」
サラッとあいちゃんは言うた。
いやいや、そんなサラッとはすまへんで!
「侑士があんまりんも愛おしかったから。えへへ。」
あいちゃんはニコニコしながらそう言うた。
いつものあいちゃんに戻ったんやな。
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