第1章 一人の少女と医者
「あれ、その人は新人さんかい?」
入見さんとあの後少し話していると、急に聞こえた声。
「あら、もう来てたのね。」
「当然さ。」
「あ、そういえば忘れてたわ。この子は朝霧夏菜ちゃん。前までは裏の仕事をやっててくれたみたいなんだけど、諸事情で表の店員もすることになったんだって。」
『よろしくおねがいします。』
と、挨拶したものの誰なのか分からない。
この人は誰だ?と思っていたら
「僕の名前は古間円児。昔は魔猿って呼ばれててね・・・」
と、古間さんが昔の話を語ろうとし始めたのを入見さんがすかさず止める。
古間さんの昔話には飽きているのであろう。
「この人の話は面倒臭いからほとんど無視しといた方がいいわよ。」
「ちょっと、その言い方はひどくないかい!?」
『えっと・・・』
二人が言い争いを始めようとし私はどう対処したらいいのかわからなくなる。
するとその時、
「やめないか、二人とも。夏菜ちゃんが困ってるみたいだから。」
との声が聞こえ、声のする方を振り向くと店長がいた。
『店長。』
「ほら、もうすぐでお店が始まるから準備するよ。
夏菜ちゃんは私と一緒に珈琲の淹れ方から練習しようか。」
『はい。』
そうして、店長の言葉とともにあんていくは三人の店員と店長の四人でオープンした。
「そう、のをかくようにして・・・」
『こう、ですか?』
「そうだね、一日目からにしたら上出来かな。」
時は過ぎ、夕方──・・・。
私と店長が何をしているかというと、それは珈琲の淹れ方の練習だった。
最初は全然出来なかったけど、徐々に出来るようになってきた。
「こんにちはー。って、え!?」
珈琲の淹れ方を教わっている時、片目を綺麗な哀色の髪の毛で隠した少女がやってきた。
『あ、こんにちは。』
取り敢えず、誰かわからないけどきっと店員の人だろう。そう思い挨拶をした。
「えっと・・・、あんた誰?」
『え、私ですか?
私の名前は朝霧夏菜。
今まで裏の仕事をやっていたんですが、諸事情により表の店員もすることになりました。よろしくおねがいします。』
「え、あ、よろしく・・・。」
誰かに似ているような・・・。
その子を見て私が感じた疑問
しかし、その謎はすぐに解けた