第19章 笑顔の先・・・（二口堅治）

つばさへの想いに気づいたのは1年ほど前。クラスで好きな女の子の話になった時、俺の頭にふと浮かんだのはつばさの顔だった。



それで俺は”ああ、俺は彼女の事が好きだったんだ”と胸のつっかえがストンと落ちたような気がした。



だからと言って彼女に告白するわけでもなく、誘われれば合コンに行ったりもしていたわけだけど・・・。




俺は何の根拠もなく、彼女は俺の側に居ると思っていた。