第2章 澤村大地 (お誕生日おめでとう記念)
澤「おまっ、こんな時間に何かあったら危ないだろ!!」
俺は上着を掴み急いで外に出た。
貴「もー、大地ってばそういうところお父さんだよね。そこは彼氏らしく『会えてうれしい』くらい言ってよね」
と頬を膨らませた。
貴「あ、これプレゼント」
澤「あ、ありがとう。じゃなくて、こんな時間に出歩かせたらお前のオヤジさんに会わせる顔がないだろう」
貴「あ、大丈夫。この前、ケンカして私の事諦めてもらったから」
澤「・・・言ってる意味が分からないんだが・・・」
貴「大地、大学は東京志望でしょう?で私も東京行きたいって言ったら『地元にしろ』って頭ごなしに言うから『大地に失恋して傷心中の私につけこんできた、ろくでなしの男連れてくるのと、大地と東京で二人で頑張るのとどっちがいい』って言ったらお父さん何も言わなくなった」
貴「これで子離れする覚悟が出来たんじゃないかな~」
とケロリとした顔で言う。
澤「・・・俺、お前の家に行くの怖いわ」
貴「心配ないって、うちのお父さん大地の事自分の息子みたいに思ってるからさ」
貴「ということで、プレゼント第2弾は東京目指して一緒に頑張る権利でーす。そんで2人とも合格したら、ルームシェアしようね」
澤「俺に拒否権は」
貴「ありません」
俺は頭を抱えた。