第1章 ……

「知ってる。
お前らの方こそ知らねぇんだな。」


「ヒロト…。」


「マユミさんはな、綺麗に笑う。
でもそんな笑いかたより、子供みたいに無邪気に笑うときがある。
そんなマユミさんを見たことあるのかよ。」


もういい。


「いいのヒロト。」


「泥棒猫？そんなのマユミさんに魅力があってそれについてった男がわりぃんだろ。」


「ヒロト！！！！私はなに言われてもいいのよ！
だから、もう、いいの。やめて。」


「マユミさん。」


「…ふっ、ふん！どうでもいいわそんな女。
あほらし。」


行こう。とヒロトの手首をつかみ、引く。