第3章 綻び
当然眠れるわけもない。
天井のシミさえ見えなくなった部屋で、訪れそうもない眠気を待ち続けた。
眠らなくては治るものも治らない。
明日から(もう日付は変わっているのか?)起き上がらなくてはならないのだ。
完治しているという設定なのだ。
このままでは日中に眠くなってしまう。
何かしら考え事をしようと思っても、日の本統一を果たした今、新たな戦略を練る必要もない。
彼女と何がしたいか、なんて考えようとしても、彼女と話さなくては楽しくもなんともない。
「……眠れない。」
こういう時こそ、彼女にはそばにいて欲しかった。
ただ僕の隣で眠ってくれるだけで、何も言わないで体を寄せてくれるだけで僕はきっと安らかな気持ちになるだろうに。
「…夢が叶うとは、こういうことなのかな。」
達成感では無くて、虚無感。
策略と言えば響きはいいが、僕がやったことなんて、僕らに服従しない人間をひたすらねじ伏せて、殺して、急襲して、騙しただけだ。
これが戦国の常とはわかっている。
でも…。