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【ハイキュー短編集】俺達はまだ若い

第9章 【影山飛雄】チビ



「お前、全然重くねぇじゃん。軽すぎだ。もっと食って身長伸ばせよ」
「たくさん食べてるし!!他にも、」

他にも、牛乳たくさん飲んだり、健康ぶら下がり機を使ってみたり、早寝早起きしたりして頑張ってるんだよ!!って言おうと考えだが笑われそうだからやめた。彼は笑うような奴ではないけれど自分が恥ずかしいから絶対に言わない。


「他にも、なんだよ。」
「ごめん、何言おうとしたか忘れた」
「認知症」
「よく影山の頭からその言葉が出てきたね」
「ふざけんなボゲぇ!!」
「ひぃいい!!すみませんでした!!」


今彼と正面に向き合っている為怒こった顔を下から見上げている時よりもド迫力。思わず目を瞑ってしまった。怖い。てかなんで、持ち上げながら怒られてるの私。

「影山、いつまで私を持ち上げてるき」
「あ、わりぃ、忘れてた」

忘れてたってこっちはずっと浮いている恐怖を体験していたのに。全く酷いやつだ。


取り敢えずここは暑いためさっさと木陰に戻ることとにした。その途中影山がぐんぐん牛乳と私のコーラを取り替えた。


「え、何?コーラが飲みたかったの?」
「ちげぇーよ。が身長伸ばしたいって言うからよ」

これは彼なりの気遣いだったのか。でもね、

「知ってる影山、女子の身長って中2がピークなんだって」



これを行った瞬間影山は真顔になり私の手元にあった牛乳はコーラに戻った。

お互い無言になった二人の間には只々五月蠅い蝉の鳴き声があたり一面に響いていた。
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