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【ハイキュー短編集】俺達はまだ若い

第4章 【及川徹】花



涙声で思いを語る彼女。ボロボロ流れる涙は止る事を知らないのか止めどなく流れ続ける。
それを見た及川はとても切なそうな表情をしていた。こんな辛い思いをさせていたのか。本当に彼女に甘えてばっかだったんだな。


「俺って……彼氏失格だね」
「!!……そんなことは無い、私は徹と一緒に入れるだけで幸せだよ?」

「でもさ、にこんな辛い思いをさせてたじゃないか。それに彼女を泣かせるなんてさ、最っ低だよね」
「そんなの私が勝手に傷ついただけで!!」
「いいの」


すると及川は彼女の頭を優しく撫でながら微笑んだ。それはいつもの様な造り者では無く、裏のない笑顔で。彼女も久しぶりに見た及川の様子に見入っていた。


「言っておくけどさ、は一人で抱え込みすぎなんだよ、頼っていいの、もっと頼っていいんだよ。
俺は別に迷惑だなんて思わないし、好きな人の役に立ちたいんだよ?
が俺のことを呼んだ時はすぐ駆けつけるし、取り巻きの子にいじめられたら言ってよ守ってあげるからさ。だから、泣かないで」

「うん.……、徹……ありがと!」
「彼氏なんだから当たり前でしょ」


及川の言葉を聞いた彼女は目を擦ってにっこり笑った。瞼は赤く腫れ上がっていて何とも痛そうだ。俺は両手での瞼を撫でると
「擽ったいよ〜」と笑顔を見せる。


「やっぱりは笑ってるほうが可愛い!!」
「褒めてもなんにもでないからね」
「いやいや、本心だから」
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