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High School

第3章 Class3.岡田君の憂鬱(-.-)の巻


―あ、またあの2人一緒に帰ってる―
放課後、夕日の射す図書室。窓の外を眺めていた准一が、一緒に下校する博とももこの姿を見つけた。
―あれで隠してるつもりなのかな?バレバレだけど…―
准一は自分がめんどくさいだけなのに、2人が結ばれたのは自分がサボったぶんももこが頻繁に生徒会室に出入りするようになったからだと、勝手にキューピットになった気でいた。
2人の関係を准一がいつから知っていたのかは不明である。

准一は放課後いつも誰もいないこの図書室にいる。
「もうこの棚の本全部読み終わっちゃったなぁ。」
そう独り言を言った瞬間、ドアが開く。入って来たのは女生徒らしいが、逆光でよく見えない。
「岡田センパイ…」
「あ…」
入って来たのは1年のはな。岡田ファンクラブの会員である。
「えっと、確か1年の。美化委員だよね?」
「知ってるんですか?」
「まぁね。」
准一は意味深に微笑んだ。
「どうしたの?放課後は誰も来ないのに。」
「ちょっと調べ物で。…でも、今日はもう帰ります。」
「え?何で?来たばっかりなのに。」
「岡田センパイと話すとエリカさんに怒られるので。それじゃあ!」
そう言ってはなは走って図書室を出て行ってしまった。
「ちょっと!」
准一は少し残念そうだった。
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