第2章 ミラクルとハプニング
迎えた決戦当日。髪型OK!スマイルOK!
「よし!行ってきまーす!」
「気を付けるのよ〜」
今日だ。ついに、間近で影山のプレイが見れるんだ!日向もこの日のために頑張ってたからな〜。
あたしにできることは、精一杯やるからね!
ん?前方に影山発見!
「影山ー!おは、うわあ!」
勢い余って、石につまずいてしまった。
だめだ。こける!
そう思ったのもつかの間。フワッと何かがあたしを包んだ。気付けば影山の腕の中。
「大丈夫か?」
一瞬、思考が止まったものの、やっと状況を把握した。
「わわ、ごめん!あ、ありがと。」
「熱あんのか?顔赤いぞ。」
そう言うと、大きな手が近づいて、あたしのおでこにそっと触れた。冷たいだけど、安心出来る、そんな手。そのせいで、余計に赤くなってしまった頬を冷たい風がなでていく。
「熱はねーな。ったく。気つけろよ。」
「えっ?あっ、うん!ありがとう。」
あれ?何かさっき、ここら辺から何かが湧き出てくるような感覚が…そう思い、胸に手を当てる。変な病気じゃなきゃいいんだけど。