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【黒子のバスケ】甘い秘事【裏*R18】

第2章 *同棲初夜【黒子テツヤ】*


黒子side



「さん?」

「あっ、ごめん。つい見入っちゃって」



僕がこうして声を掛けたのは、不動産屋さんの前で足が止まってから数分後。

唇に人差し指を当てて、まじまじと物件のチラシを眺めている姿がなんだか可愛くて……こっちもつい見入ってしまっていたんです。


ほんのり頬を色付かせて「へへっ」と笑うさん。
彼女は憧れています。


同棲というものに。



「行こっ!テツヤ!」

「ちょっと待って下さい。もう少し見て行きませんか?」

「え、テツヤ引っ越すの…?どこ?遠いの…?もう会えないの…?」

「違います。僕は遠くに行ったりはしません」

「じゃあなんで…?」

「もう少し広い所へ移ろうかと思いまして」

「今のアパートそんなに狭いかなぁ…?1人じゃ充分だと思うんだけど……」



さんの気持ちに気付いてから僕は地道にお金を貯めてきました。

安い給料で貯蓄までするのは結構厳しい道程。

けど僕も彼女と一緒に住めたらって考えていたし、今お互い一人暮らしだから、一つ屋根の下で暮らせば節約にもなる。


それに毎日さんと一緒にいられるなんて、僕にとったら幸せ以外の何ものでもありません。

だから僕はひっそりと準備をしていました。


もういつでも大丈夫です。
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