第31章 言葉の後悔
どうしよう。どうしよう。
なんで、どうしてあんなことを言ってしまったんだろう。
後悔が私を襲ってくる。
皆はあんなことを思う人達じゃない。
それはもう十分、わかってたことなのに。
思ってもないことを言ってしまった。
皆を傷つけてしまった。
そして、セッターとして大事な手を、飛雄の手を叩いてしまった。
『はぁはぁはぁっゲホッゴホッ…う"ぅ…』
全部、全部流れてしまえばいいのに。
雨で流れてしまえば楽なのに。
アパートが見えてきた。
私の部屋の前に、誰かが立っているのがわかる。
『ゴホッはぁはぁっ…はぁ…っ…』
その人達は私の存在に気づくと大きく目を見開いた。