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〜蒼い青い片想い〜

第18章 -合宿と合宿-


「やっぱり海いーねー!」


「うん‼︎でも、日焼けしちゃったかなぁ?」


「少しくらい平気でしょ。
すみれの想い人なんて真っ黒じゃない♪」


「ち…ちが…っ‼︎」


夏休みに入り、勉強勉強勉強…で、
塾の夏合宿にも参加したのだけれど、
わたしとゆりは最終日に帰宅せず、
塾の合宿先の近くで民宿をやっている
ゆりの親戚の家に寄るコトにしていた。


目的は、一応勉強…と息抜き。
それから大ちゃんの試合の応援…だった。


ゆりはきーちゃんの試合観たかったみたいだし。
ゆりには大ちゃんへの気持ちが
なぜだかバレていたし…


そんなわけで、わたしたちは、
さっそく勉強…ではなく、
息抜きがてら、たっぷり海で遊んで、
ほどよいクタクタ感で民宿まで戻ってきた。


「あ!さっき撮った写メ、送ってあげたら?」


「お…送らないよ‼︎ゆりのバカ‼︎」


「すみれだってけっこう胸あるのにー。」


「ちょっ…ゆり‼︎」


ゆりはふざけて、
わたしのラッシュガードの
ファスナーをおろして、胸を覗いてくる。


海から民宿は近いので、
軽くシャワーで流しただけで、
水着は着たままだ。


「そういう問題じゃないの‼︎」


ゆりの手をペチンとして怒っていると、
やたら大きい男の人の集団が、
こちらに向かってくるのが見えた。


「他のお客さんかな?」


「あれ?今日はお客さんいないって
聞いてたんだけど…」


ゆりと二人でポカンとしていると、
だんだん集団の輪郭がハッキリしてくる。


「すみれ⁈」


「虹村先輩っ⁉︎」


やたら大きい人ばかりの集団は、
オレンジの見たコトあるジャージの集団で…


民宿に来た集団は、
秀徳のバスケ部の皆さんだった。


「おまえ、なんでココに…?」


「ゆり…あ…ココ、友だちの親戚の家で…
今日泊まらせてもらうんです。」


「マジか?
オレらは、合宿の宿が毎年ココらしくて…
って、オマエ…それ…」


虹村先輩は、顔に手を当てて、
急にそっぽ向いてしまった。


「虹村先輩?」


「すみれちゃんじゃん♪水着…つぅか…♡」


「…っ⁈きゃっ…」


高尾さんのことばで、
さっき、ゆりにファスナーを
下されたままだったコトを思い出し、
慌ててファスナーをあげた。


「たーかーおーっ!!」

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