• テキストサイズ

〜蒼い青い片想い〜

第14章 -虹色の先輩との出会いのお話-


虹村先輩は前に住んでいた家に
戻ってきていたみたいで、
降りる駅も同じだった。


「も〜う‼︎
ほんとになんで内緒にしてたんですか〜?
ご近所さんじゃないですかー‼︎」


電車を降りてやっと緊張が取れ、
また虹村先輩に文句を言うと、
虹村先輩は苦笑いして、
わたしの肩をポンポンと叩いた。


「まぁまぁ。そう怒んなって。」


「でも、きーちゃんも虹村先輩、
戻ってきてたコト、知ってたみたいだったし。」


「あぁ。あいつは試合で会ったしな。」


「ほらぁ‼︎
やっぱりわたしだけ知らなかったー!」


「そんな拗ねんなって…あ‼︎よし!
じゃ、あそこでシェイク奢ってやるから!
な?それで機嫌直せ!」


目の前のマジバを見て、虹村先輩が言う。


「シェイク…」


黒子先輩はバニラシェイク派だけど、
わたしは断然ストロベリーシェイク派‼︎


…じゃなかった‼︎


シェイクでごまかされる
わたしじゃないんだから‼︎


「よし‼︎決まり‼︎行くぞ‼︎」


「えっ⁈ちょっ…」


まだ返事をしていないのに、
虹村先輩はわたしの手を引いて、
マジバに入って行く。


「…アップルパイも食べたいなぁ。」


「はぁ⁈…ったく。わぁったよ!
なんでも好きなもん食え‼︎」


「…‼︎やったぁ‼︎」


マジバに入ると、
先に席を取っとけと虹村先輩に言われ、
わたしはいつも大ちゃんとお姉ちゃんと座る
窓際の席で虹村先輩を待っていた。



大ちゃん…もう帰ってきてるかな…



スマホを見たけど、
大ちゃんからもお姉ちゃんからも
連絡は入ってなかった。


2人ともまだ帰ってきてないんだなぁ…



「どうした?」



シェイクやアップルパイを
乗せたトレイを持ってきてくれた
虹村先輩がわたしの正面に座った。


「いえ。ありがとうございます!」


「ほら、食え!」


「わぁい!いただきまぁす!」


そういえば、学校出てから
何も食べてなかった…と思ったら、
急に喉も渇くしお腹も空いてきて、
大好きなシェイクに手を伸ばした。


「ははっ…ほんと昔から
美味そうに飲むよな。」


わたしが夢中でシェイクを飲んでいると、
虹村先輩はハンバーガーを食べながら、
クスクス笑っていた。


「お…お腹空いてたんですぅ。」


…ちょっと恥ずかしい。


/ 97ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp